富士物流株式会社 様
定型業務労働時間を7割→2割以下に削減!
~定型業務のアウトソースで人事制度・教育制度の導入など 戦略人事への移行を実現~
- 業種
- 総合物流業
- 従業員数
- 約1,300人
(2021年3月末現在・グループ会社従業員を含む)
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人事部門は経営部門のパートナーであり、社員の働きやすさの向上といった役割が望まれている部署であるにも関わらず、人事部門の全労働時間の約7割が「定型業務」に費やされ、コア業務に注力できない状況だった。また、当時はグループ会社の人事業務まで一括して担っているため、複数の管理システムが混在。複雑なシステムを一本化して効率化する必要があった。加えて、パソコンのオペレーティング・システムの保証期間切れにともなうシステムの刷新も課題のひとつとなっていた。
選定ポイントとした「①子会社を含む複数法人のシステムを一本化できる」「②法改正などに自動で対応できる汎用性の高いシステムを保持している」「③広範囲な業務をアウトソースできる」の3点をクリアしていることに加え、システム化できない部分にも人の手で対応するペイロールならではのサービスが選定の決め手となった。
定型業務をアウトソースしたことにより人事部門の負荷が大幅に軽減し、ランニングコストもダウン。めざしていた「コア業務に専念できる環境」を実現。アウトソーシングを土台として、人事制度・教育制度といった戦略人事への転換を実現。
また、履歴が明確に記録されていることから引継ぎもスムーズに。業務を在宅で遂行できる環境が整い、新型コロナ感染対策にともなうテレワーク実施時には人事部門の社員も在宅勤務を行うことができた。
課題給与計算業務に時間をとられ、コア業務に注力できない
電機・電子精密機器、発電プラント関連の物流に強みを持つ総合物流会社として、多彩な高付加価値サービスを盛り込んだ物流サービス事業を展開している富士物流株式会社様。同社では2015年4月に給与計算周りや社会保険など※の人事業務を一括してペイロールにアウトソースしました。
(※社会保険業務は、お客様の契約いただいている社会保険労務士法人とペイロールとの提携により対応しております。)
そのきっかけとなったのは、人事部問の労働時間の約7割が「定型業務」に費やされているという事実が明らかになったことでした。
高橋 様:
「本来、人事部門は経営部門のパートナーであり、社員の働きやすさの向上といった役割が望まれている部署です。しかし、2014年頃の当社人事部門は給与計算や社会保険といった、いわゆる『定型業務』をこなすことに多くの時間を要し、年末調整を例にとっても、ただでさえ忙しい年末に人事部門総出で何日も対応しなければならない状況にありました。
そこで、このような『定型業務』に要す労働時間がどの程度なのか算出してみたところ、人事部門の全労働時間の約7割もの時間が費やされていることがわかりました。この結果を受け、人事部門が本来行うべきコア業務に専念できる環境を整えるために、『定型業務』をプロに任せるアウトソーシング=BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)を急ピッチで進めていくことになりました」
アウトソーシング推進の背景には、国内外に13支社、国内に3社(導入当時は4社)の子会社を有す事業上の特性や、IT環境問題も大きく影響したと言います。
倉重 様:
「当社人事部門は、グループ会社の給与計算や社会保険業務まで一括して担っているという特徴があります。
そのため、アウトソーシング導入前は、当社独自の人事給与システムや就業管理システム、子会社の給与計算システムなどが乱立し、多くの労力を要す反面、品質を保つことが難しい状況になっていました。
また、当時はパソコンのオペレーティング・システムの保証期間切れにともなうレガシーシステムの大規模修繕も目前に迫っており、システムの統一と刷新が急務でした」
決め手アウトソーシング範囲が広く汎用性の高いシステム&人の手で対応する業務の両輪で合理化が可能
コア業務に専念できる環境を整備するため、定型業務のアウトソーシングを決めた富士物流株式会社様では、複雑な給与システムを一本化できるかどうかなど3つのポイントを重視し、委託先の選定を行いました。
高橋 様:
「アウトソーシング導入にあたっては、次の3つの条件をクリアできるパートナー会社を探しました。
①システムを一本化できる
(子会社を含む複数法人を同じプラットフォームで取り扱うことができる環境がある)
②オペレーティング・システムの更新、法改正などを含め、自動で対応できる汎用性の高いシステムを保持している
(レガシーシステムからの脱却が可能)
③アウトソーシング範囲が大きい
(定型業務に要す人事部門の労働時間を現状の7割から2割まで削減することが目標)
そんな中で、出会ったのがペイロール社でした」
効果1アウトソースで人事部門の「定型業務」の労働時間が7割→2割以下に
富士物流株式会社様では、2014年秋に「ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)プロジェクト」を立ち上げ、ペイロールと共同で新たなプラットフォームを開発。2015年4月に給与計算および社会保険業務、翌5月に勤怠管理業務のアウトソーシングをスタートしました。
「定型業務」の合理化をめざしてアウトソーシングを導入した富士物流株式会社様では、導入後ほどなく、その効果を実感できたと言います。
倉重 様:
「これまでかなりの時間と労力がかかっていた住民税関係の業務や年末調整などの問い合わせもペイロール社のコールセンターに入るシステムとなったことから、人事部門の負荷は大きく削減されました。
BPO前に約7割を占めていた定型業務に要す労働時間は、2割以下まで低下しました。結果、アウトソーシングの導入目標通りとなりました。また導入後、現在に至るまで、事業継続計画(BCP)、安全面、品質面でも問題なく運用されていることが確認できています。
給与計算、社会保険業務は一般的に『問題がないことが当たり前』とされる業務ですが、当たり前を支えることは非常に難しいものです。安全や品質面でも目標を達成できたことはうれしい限りです」
効果2システムの統一によりコストダウン。管理も容易に!
給与計算や勤怠管理業務を一括でアウトソースし、システムを一本化した富士物流株式会社様では、コスト面のメリットも大きいと言います。
高橋 様:
「導入以前は各子会社が個々にシステムを持っていて、それぞれにランニングコストがかかっていましたが、ペイロール社のシステムに統一したことにより、その分のコストを削減できました。業務の合理化による全体コストの適正化も実現でき、コストメリットは十分にあったと考えています
また、新システムを導入した当初は、操作法の説明などでコールセンターへの問い合わせ件数が一時的に上がりましたが、システムへの認知度が上がるにつれて減少し、現在、コールセンターから人事部門への問い合わせはほとんどありません。今回のプロジェクトでは、ペイロール社が事前にマニュアルを整備し、事前説明会も行っていたため、新システム稼働時の混乱を最小限に抑えることができました」
さらにアウトソーシングの導入は、勤怠管理業務の効率向上にもつながったと言います。
高橋 様:
「当社では現在、長時間労働の是正に取り組んでいますが、ペイロール社の勤怠システムは帳票などを自由に設定でき、データも容易にアウトプットできるため、以前に比べて勤怠管理がしやすくなりました。この点も、BPOプロジェクトを実施したメリットの一つと考えています」
効果3業務の「見える化」により、スムーズに引継ぎが完了。在宅ワークも可能に。
作業履歴が明確になり、引継ぎをスムーズに行えるようになったことも、アウトソーシング導入のメリットの一つでした。
倉重 様:
「これまでのやりとりや連絡事項をすべてペイロール社が記録しているので履歴を追うことができ、担当者が異動になった場合も漏れやミスなく作業を引き継ぐことができています。
以前のように、担当者がいないと業務内容がわからないという状況がなくなったことも、導入効果の一つと感じています。
法改正があった場合などもシステムにすぐに反映し、漏れなく対応していただいているので、その点についてもペイロール社に感謝しています」
また、定型業務をアウトソースしたことにより、新型コロナ拡大にともなう緊急事態宣言発出中、人事部門の担当者も問題なく在宅勤務ができたと言います。
高橋 様:
「導入当時はコロナ禍など想定していませんでしたが、現在、人事部門の社員が在宅勤務を行うことができているのは『定型業務をペイロール社が担っており、社員が出社せずとも業務が進む環境が整っている』からです。もしも、この環境が整っていなかったら大変な状況になっていただろうと思います」
効果4給与計算アウトソーシングを土台として、人事制度・教育制度の導入に注力!
定型業務をアウトソースすることで、本来、人事部に期待されているコア業務に専念できる環境づくりをめざした富士物流株式会社様。
毎年発生する法改正へのアップデート対応なども「見える化」「手離れ」したことで、アウトソーシング導入後、人事部ではさまざまな重要業務に注力されています。
高橋 様:
「今回のBPOプロジェクトには『人事業務の足元を固めて土台を作り、その土台を足場に戦略的人事業務を推進していこう』という大きな目標がありました。
ペイロール社に業務委託し、土台が安定して以降は、その目標通りにマイナンバー制度の導入や子会社の統合、社内の人事制度の改正、教育制度の整備など、本来人事部門がコアとする業務に注力できています。この間には労働法の改正もあり、環境の異なるそれぞれの物流現場に合わせて労働時間の適正化を図るなど『働き方改革』も推進してきました。
この6年間の嵐のような変化を乗り越えられたのは、しっかりとした土台があったからこそだと実感しています。
今後も引き続き、経営部門のパートナーとしての人事部門、社員の働きやすさの向上に資するための人事部門として前進していきたいと考えています」
人事部門の全労働時間の7割を占めていた定型業務をアウトソースし、目標としていた2割以下にまで削減。
業務を合理化することで、コア業務に専念できる環境を実現した富士物流株式会社様。
ペイロールはこれからも、クオリティの高いサービスを提供し、人事業務の合理化、効率化をサポートしてまいります。
お客さまより
高橋 様:
「ペイロール社による給与・社保業務の品質は非常に好調であり、長期間にわたって不良は見当たりません。
約1300名の給与・賞与を各月に処理している中で、この品質維持には驚かされます。
給与計算や社会保険といった仕事は、社員から『絶対に間違うわけがない』と思われがちなもので、各企業の人事部門の方も絶対に間違えないように努力し、仕事をされていると思います。
しかし、労働法などの複雑化も相まって、その品質を保つ裏では、多くの人事担当者の労力が費やされています。
そういった業務をアウトソーシングし、本来人事部門が行うべき業務にパワーシフトすることを検討してみてはいかがでしょう。ペイロール社はその良きパートナーになってくれると思います」